<5話 風間杜夫台詞とばし事件>
1982年(?)つかこうへい「熱海殺人事件」札幌道新ホール公演です。
本番中、芝居の前半部分で部長刑事役の風間杜夫さんが初めて台詞をとばしました。
台本上では10頁程とんだと思います。私は急いでテープを次のきっかけの音のスタンバイのため早送りしました。すると井上加奈子さん(現・平田満さんの奥様)が「部長、間違ってますよ!」叫ぶと、風間杜夫さんは一言「ありがとよ!」(この時客席は大いにうけていました)と、台詞がとんだ場所に戻ったのです。
私は「そこへ戻るの!」
とテープを早巻き戻しにかけました。きっかけが近づいています。
「早く!早く!早く!早く!早く!」
音あたまが出た瞬間にテレコのスタートボタンを押していました。
冷や汗ものでした。
井上加奈子さん、風間杜夫さんお二人は天才です!本当にすごいと思いました。
後で解ったことですが、井上加奈子さんは全部の台詞が入っていたそうです。