<4話 米子おばけ騒動事件>
1978年(?)パリコレクションの米子公演のリハーサル時の騒動です。
私の調整卓回りと舞台平面図は以下の状態でした。
リハーサル中にスライド映像がパネルからはずれていたので私はプロジェクターの位置を直しました。しかし10分、20分経過する内に再びパネルから左右にずれていくのです。私はずっとプロジェクターを見ていましたが、プロジェクター本体は全く動いていませんでした。
パネルが動いているのかな?
まさか!
再び位置を直しましたが、やはりずれていくのです。
そのうち演出から「暗転」というきっかけがきました。
なかなか暗転になりません。
演出「暗転だよ!」
照明「卓では暗転にしてますが、これが消えないんです」
アッパーホリゾントの「赤」がしょんぼりと残っているのです。
演出「とにかく暗転しろ!」
照明さんは総主幹を切りました。当然暗転になりました。
演出「はいフルあかり」
照明は全くつきません。
演出「フルあかりだよ!」
それでも照明は全くつきません。
リハーサルは中断しました。
照明「調光ユニットがおかしい」 と私に助けを求めて来たので、私はユニットケースを開けチェックしました。ユニットにはチャンネル分のトランスが入っていましたが、これが全部導通なしでした。
なぜ全部のトランスが瞬時に飛ぶのか?
その日はリハーサルだけだったので、照明チーフは急遽東京へ機材を取り替えに戻りました。
翌日ユニットを取り替え本番は問題なかったのですが、スライドは私がしょっちゅう位置替えをして終わりました。
スタッフ全員「スライドといい、照明といいこれはお化けだ」と飲みもせずおとなしく宿舎へ帰りました。