<①曲がる針金を用いた、両耳にかけるタイプのヘッドセットの作り方>

 

必要な材料 ※(括弧)内は主に販売している店舗名
・デザインワイヤー
※「頑固自在」という名で販売されている柔らかいワイヤー、太さ1.6mmのものが使いやすい (東急ハンズ他)
・プラスチック製ボックス (100円ショップ他)
・ステンレスバネ線 1Φ (東急ハンズ他) ※ピアノ線でも可。ピアノ線の方が安価。
・熱収縮チューブ 1.5Φ (秋葉原タイガー無線他)
・針金 ※0.9mm~1.2mm位の太さが使いやすい (東急ハンズ他)

工具
・はさみ
・ニッパー
・ラジオペンチ
・ヒートガン(または750W以上のヘアードライヤー)


工程1
 デザインワイヤーを50cm長に切り、両端をラジオペンチで丸めておきます。【写真2】
 先端を丸めておく理由は、採寸の際に肌にワイヤーが当たってしまっても怪我をしないようにするためです。


【写真2】


工程2
 工程1で作ったデザインワイヤーを用いて、後頭部から耳にかけて頭の型取りをします。

 後頭部の中心にワイヤーの中心を当て【写真3】、頭の輪郭にワイヤーをぴったり沿わせて耳たぶの下まで持って行き、耳の形に沿うように耳輪を通して耳のくぼみ(三角窩と呼ばれる部分)まで型取りします。【写真4】


【写真3】


【写真4】


 形が崩れないように、型取り後は適当な箱に保管しておきます。【写真5】


【写真5】

 デザインワイヤーは弱い力でも力を加えるとすぐに変形してしまう為、採寸後は形を崩さないよう素早く保管箱に入れる様にします。その際、誰の型なのかわかるように、ドラフティングテープなどに名前を書いたものを採寸後のデザインワイヤーに貼っておくと良いでしょう。



工程3
 ステンレスバネ線をニッパーで50cmに切り、工程2で型取りしたデザインワイヤーに合わせて曲げて形を作って行きます。この時も、デザインワイヤーに力を加えて変形させないように注意して下さい。
 後頭部の輪郭に合わせUの字にステンレスバネ線を曲げ【写真6】、そこから右耳、左耳と形を合わせて曲げていく様にして下さい。【写真7】【写真8】


【写真6】


【写真7】


【写真8】

 慣れるまでは型より小さくなってしまったり、大きくなってしまったりすることもあると思いますが、一度曲げたステンレスバネ線を伸ばしてやり直しをすることは容易ではないため、失敗したらもう一度新しいステンレスバネ線を使ってやり直すことをお勧めします。
型取りで使用したデザインワイヤーは、工程7で使うので捨てずに取っておきます。



工程4
 ステンレスバネ線の両耳のおおよそてっぺん部分をニッパーで切り落とし【写真9】、1.5Φの熱収縮チューブを両端から通します。


【写真9】

 切り落とした耳より先のステンレスバネ線は不要なので廃棄します。【写真10】


【写真10】

 右耳の先端から熱収縮チューブを通し、真ん中まで通ったら熱収縮チューブを切断します。その際、ステンレスバネ線の先端に熱収縮チューブが当たると容易に破けてしまうので気を付けながら通します。
 熱収縮チューブを切る長さは、ステンレスバネ線の先端よりも10cm程度長めに取ってから切ります。これは曲がる針金を通す長さを取っておくためです。
 左耳の先端からも同様に熱収縮チューブを通し10cm程度長めのところで切ります。【写真11】


【写真11】




工程5
 針金を20cm位に切り、耳掛け部分の根元まで熱収縮チューブの中に針金を通します。【写真12】


【写真12】

 針金を熱収縮チューブの中に通す際も、針金の先端で熱収縮チューブを破いてしまわないように注意して下さい。これまでの工程で熱収縮チューブを破いてしまった場合、そのままヒートガンをかけて収縮させても穴が広がるだけで収縮がかからずやり直しになるので注意して下さい。
 耳掛け部分の根元まで、ステンレスバネ線に沿うようにして針金を通していきます。熱収縮チューブからはみ出すくらい長さのある針金を使った方がやり易いと思います。



工程6
 針金が大きくずれないよう押さえながら、ヒートガンで熱収縮をかけます。後頭部の方から耳の方に向かうという順番でヒートガンをかけるとやり易いと思います。
 収縮が甘いと針金がずれ、壊れやすくなるのでしっかり熱収縮させるのが重要ですが、熱を加え過ぎると熱収縮チューブが溶け破れてしまうのでくれぐれも注意して下さい。【写真13】


【写真13】




工程7
  触れても熱くない程度に冷めてから、熱収縮チューブからはみ出した針金をニッパーで切ります。【写真14】
 切り落とした針金は廃棄します。


【写真14】

 工程2で取ったデザインワイヤーの型に合わせて、耳の窪みに入る部分の針金を曲げ、余分な針金は切り落とします。型として使用したデザインワイヤーは廃棄します。【写真15】


【写真15】

 型を外し、完成したもの【写真16】


【写真16】

 完成したヘッドセットに養生済みのラベリアマイクを黒アセテートテープで這わせると【写真17】のようになります。


【写真17】


作り方②に続く